その後、しばらく経った頃に、ここなら信頼できるのではないか、という⚫︎⚫︎町の心療内科を紹介してもらった。
信頼できる方からの紹介だったので、一度、行ってみることにした。
待合室に入ると、多くの人が順番を待っていた。
ああ、自分以外にも、こんなに苦しんでいる人がいるんだな。
そう思った。
自分だけではないのか、と、妙に安心した気持ちになったのを、なんとなく覚えている。
おじいちゃん先生だった。
もう閉院してしまったのだが、ここに通えたことは、本当に良かったと思っている。
まだ診療を続けていたら、読者の方にも紹介したいくらいだった。
当時の自分は、サラリーマンとして落伍者になってしまった、そんなふうに思っていた。
そのことを先生にも話した。
すると、先生はこう言って笑った。
「サラリーマンなんて、一皮剥けばみんな適応障害か、鬱病みたいなもんだよ」
その言葉に、救われた。
一通り、自分の状態や、つらいと思っている心境を伝えた。
正直に言えたかは、分からない。
初回だったこともあり、まだ少し、見栄を張っていたのかもしれない。
先生は、こう言った。
「もう、休みたい、という状態なら、そういう診断書を書くこともできるよ」
「でも、あなたなら、もう少しやり方はあるんじゃないかなとも思うよ。どうする?」
そして、
「今日、結論を出さない、というのも、もちろんあるよ」
とも言ってくれた。
定期的に話を聞いてもらうことにして、もうしばらく、会社に通ってみることにした。
この時、それから、しばらく通う間、妻に付き添ってもらった。
本当に感謝している。
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