資産運用で生活費をどこまで賄える?|必要な資産額を具体例で考える【#28】

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資産が生み出すCF

資産運用をしていると、「年間○%で運用する」「資産が○万円になった」といった数字をよく目にします。

もちろん、資産額や運用利回りは大切です。ただ、数字だけを見ていても、資産が自分の生活にどんな意味を持つのか、いまひとつ実感しにくいことがあります。

そこで私は、資産が生み出すキャッシュフロー(CF)を、日々の生活に置き換えて考えてみることにしました。

どれくらいの資産で1日いくらCFを賄えるか

例えば、毎日の小さな支出をCFで賄うことができると考えると、資産が生み出すお金を具体的にイメージしやすくなります。

では、1日○円のCFを得るためには、いくらの資産が必要なのでしょうか。

必要な投資資金を計算

必要な投資資金:約912万5,000円

※1年=365日として単純計算しています。想定収益率は税金・手数料等を考慮しない前提で、実際の運用収益やCFを保証するものではありません。

必要な資産額が分かっても、それだけではまだ少しイメージしにくいかもしれません。

資産が生活費の一部を負担する

月間コスト対象物1回のキャッシュアウト頻度4%を想定した場合の必要資産額
2,800円缶コーヒー140円毎営業日84万円
6,000円コンビニのお菓子・飲み物300円毎営業日180万円
10,000円カフェのコーヒー500円毎営業日300万円
20,000円ランチ1,000円毎営業日600万円
24,000円家族での外食6,000円月4回720万円
26,000円3人世帯の水道光熱費―月額780万円

※「毎営業日」は月20営業日として計算しています。「月4回」は月4回の支出として計算しています。水道光熱費は、総務省「家計調査」の2025年平均における3人世帯の「光熱・水道」月平均額25,626円を、記事では26,000円に丸めて掲載しています。4%は税金・手数料等を考慮しない想定です。

そこで、実際の生活に置き換えてみます。

こうして見ると、資産額そのものではなく、

「この資産が、毎月どのくらいの支出を負担してくれるのか」

という見方ができます。

資産が「働く」という感覚

私は、資産運用の面白さは、ここにあると思っています。

働いて得たお金を使わずに残して、さらにそのお金を運用する。

すると、少しずつですが、その資産から新しいお金が生まれるようになります。

最初は、小さな支出の一部かもしれません。

それが少しずつ大きくなって、食費や外食費など、生活のさまざまな支出を支えてくれるようになる。

もちろん、実際の運用では毎年4%の収益が得られるわけではありません。

税金もかかりますし、価格変動もあります。特に株式などの場合、運用益が毎年一定になるわけでもありません。

だから、「4%で運用すれば必ずこれだけのお金が使える」と考えるのではなく、あくまで資産とCFの関係をイメージするための計算です。

それでも、

「この資産は、毎月いくらの支出を負担してくれるのか」

と考えると、資産形成の意味が少し具体的になります。

CFが増えると、選択肢が増える

例えば、毎月の生活費の一部を資産から生まれるCFで賄えるようになれば、その分だけ給与収入への依存度を下げることができます。

CFが少しずつ大きくなれば、生活に占める割合も変わってきます。

そして、

「今月は仕事を少し減らしてもいい」

「無理に残業をしなくてもいい」

「転職するときに、多少収入が下がってもいい」

といった選択肢にもつながってきます。

資産を持つことの意味は、単にお金持ちになることだけではないと思います。

自分が働いて得る収入以外にも、生活を支えてくれるものがある。

そのこと自体が、人生の選択肢を増やしてくれるのではないでしょうか。

資産形成は、資産額を競うためのものではなく、自分の時間や働き方を少しずつ自由にしていくための手段でもあります。

私は、資産形成を考えるとき、

「いくら持っているか」だけではなく、「その資産が、自分の生活をどれだけ支えてくれるか」

という視点も持っていたいと思っています。

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